漢方・薬草治療の裏ネタ


梅雨・雨のだるさ対策に生姜とニンニク

梅雨のだるさを治すには?(上)
梅雨のだるさを治すには?(下)で、
梅雨どきの、だるさ対策として、ハトムギ・小豆・黒豆を書きましたが、
もう一つお勧めなのが、生姜とニンニク。

生姜とニンニクで身体をあたためて、新陳代謝を促そうという戦法です。
「体を温める」と病気は必ず治る』なんて本が流行りましたが、
その戦法ですね。

オフィスで働く人たちのかなりの人が、冷え症。特に女性の過半数は冷えを感じているはず。
そういう方たちは積極的に生姜とニンニクを取りましょう。

OLさんは朝一杯のジンジャーティーなんかはいかが?
夜の食事には生姜やニンニクをたくさん使ったおかずを作りましょう。

生姜をすり下ろして黒砂糖かハチミツを加えて煮詰める生姜ジャムを作っておくと、
いろいろ使えて便利です。

ニンニクはニオイが気になりますが、お金を出しても良いのなら、
ニンニクエキスみたいなのでもいいんじゃないでしょうか?

ニンニクと生姜を摂取するポイントは、火を通すこと。
特に胃や腸の弱い方、胃酸過多気味の方、潰瘍ができやすい方は、
すり下ろして、なにかに添えるんじゃなくて、
火を通してください。そうすると胃腸への悪影響を避けることができます。

ただし、病気がちの方・どこかお悪い方は、
お体を拝見してからアドバイスさしあげないと
逆効果になったりしますので、
その場合は、下記までご連絡ください。


梅雨・雨の日のだるさと糖質制限食(下)

梅雨・雨の日のだるさと糖質制限食(上)より続く。

最近、糖尿病患者さんに糖質制限食が静かなブームとなっています。
糖尿病ですから血糖値をできるだけ上げないようにする、
つまり炭水化物を極力減らすことを目的としたのが糖質制限食です。

火付け役は京都の高尾病院の江部康二先生です。
京都の高尾病院は重度アトピーと糖尿病の治療で有名な病院です。
ご自身も糖尿病で糖質制限食を実践されています。

私自身も、10才の時からの潰瘍の持病があって、
胃の手術を二回受けていますが、
そのために脾が弱いんです。

で、自分でもためしてみました。
これがすごぶる調子が良い

糖質制限食には、ほとんど炭水化物を取らない厳格なものから、
一食・二食分だけ炭水化物(特に主食のご飯・パン・パスタなど)を
減らすゆるやかなものまで、いろいろあります。

私は糖尿病じゃないので、ユルユル糖質制限食です。
主食を減らす、三食のうち、最低一食は主食を食べない。
おやつをできるだけ食べない。食べるとしたら、
甘いもの・炭水化物じゃないものを食べる。
こんな簡単なことだけで、
からだの重だるさが全然違うのです。

たとえば朝は、具だくさんの味噌汁と納豆・大根下ろし。
納豆の代わりに、ゆで卵やスクランブルエッグなどの、
卵料理に変えたりして、楽しんでいます。
昼や夜の主食のご飯は、女性か小学生の息子くらいの量です。

やりはじめて一ヶ月、今までと全然身体のおもさが違って、
すごぶるいいです。

身体のだるさを感じる方は、一度試してみられるといいです。
江部先生の監修で、レシピブックもいくつかでていますので、
参考にして、糖質制限食をためしてみてはいかがでしょうか?


梅雨・雨の日のだるさと糖質制限食(上)

梅雨や雨の日のだるさ対策の続きです。
梅雨や雨の日に、身体がだるくなるのは、
湿度と気圧が主たる原因と書きました。
そして、それと一番深い関係にある臓腑が脾(膵臓)
とも書きました。

で、対策として脾を守ることが重要であるとも書きました。

今回は脾を守るポイントのひとつ、炭水化物についてです。

膵臓は炭水化物を分解して糖にするわけですが、
血中の糖分が上昇すると膵臓からインシュリンを出して
血糖値を調整します。ということは、炭水化物をたくさん摂取すると、
それだけ膵臓に負担がかかります。
特に砂糖と主食の米・パン・パスタですね。
これが身体のだるさに深く関わっているんです。

じゃあ、炭水化物を減らせばいい、ということになります。
これが糖質制限食です。

続きは、梅雨・雨の日のだるさと糖質制限食(下)


梅雨、からだのだるさ解消、ハトムギ茶

前回の梅雨のだるさを治すには?(下)
で、梅雨の「だるさ」対策にハトムギをご紹介しました。

で、後でよく考えてみたら、
みなさんがちょっと混乱するかもしれないので補足です。

ハトムギを飲む場合、主として次の3種類が考えられます。

1)ハトムギ
2)焙じ(ほうじ)ハトムギ茶100%
3)ブレンドハトムギ茶

1のハトムギは、生のハトムギです。
漢方薬ではヨクイニンとして使われます。
通常、煎じて飲みますが、米のとぎ汁みたいな味で、
まあ、おいしいものではありません。

お米に混ぜていっしょに炊き込んでもいいですが、
ちょっと、もそもそした食感で、
美味しい雑穀米とは言い難い。


2の焙じハトムギ茶は、生のハトムギを煎ったものです。
煮出します。玄米茶のハトムギ版みたいに思っておけばいいでしょう。
ご飯を炊くときに一割くらい入れて、雑穀米にしても良いでしょう。
生のハトムギを使うよりはおいしい雑穀米になります。


3のブレンドハトムギ茶は、
ハトムギを主に、いくつかの薬草やお茶が混ぜてあるものです。
薬効をねらったというより、
美味しく飲めるように工夫された薬草茶です。


薬効は1>2>3の順に高いです。
味は逆に1<2<3です。

とりあえずは2あたりから始めるのが無難かもしれません。


しつこい咳に龍角散?

ここ数年、カゼをひいてそこそこ治ったものの、
咳が一ヶ月くらい止まらないことが起きるようになった。
一年に一度くらいだが。

自分で治療をするのだが、
自分でする場合は患者さんにするほど効果が上がらない。
で、漢方薬を飲んでごまかしたりする。
まわりもみんなそんな感じだな。

以上、裏ネタのショートショート・・・
じゃなくて、ネタはこの先(オヤジギャク炸裂だな)。

ヨメに背中にお灸をしてもらったら、
ちょっとマシになったのだが、「もう一声!」
てなことで、薬局に薬を買いに行った。

いろいろ物色すると・・・

龍角散はどや?!

CMでもやっているので、ほとんどの方はご存じかな?
中高生のころ、なぜか自宅にあったので、
カゼをひいたときに、よく使っていた。

主成分は桔梗末・杏仁末・セネガ末・甘草末。
おっ、漢方だったのか!それに添加物として
炭酸Ca・リン酸水素Ca・炭酸Mg・安息香酸・香料。
まっ、あんまり変なものは入っていないので、
これに決定。

龍角散 (20g) 商品区分:【第2類医薬品】


さあ、水を用意して、

これから飲むぞ!

というときに、チラリと添付文章に目がいく。

必ず水なしで服用してください!
って書いてある
ガ~~ン!
中高生の頃は水で飲んでいて、 「あんまり効かんな~」と思ってたゾ!

正しい服用の仕方は次のように書いてある。

サジに山盛りに取って、
舌の上に薬をおき、
ゆっくり溶かすようにしながら
喉の方に運んでください。

この通りにやってみると、
次のよう感じた。

咽頭・喉頭あたりに溶けた龍角散が貼りつく。
そうすると咽頭・喉頭の炎症が少し押さえられる。
山盛りに盛ったので、少し微粉末が残っていて、少し気管の中に入る。
炎症のある気管・気管支に微粉末貼りついて、
粘液の分泌を高め、繊毛運動も盛んにして、
炎症を抑えて痰を排出する。
(おもいっきり微粉末を吸い込むとむせるので注意)

龍角散は微粉末で効かせる薬なのか?

いわゆる漢方薬は、煎じ薬・丸薬・塗り薬が有名で、
あとはアロマオイルみたいに煎じたときに気化する薬効成分を吸い込んで
治すってのもある。
しかし、
微粉末で効かせる薬?

なのは、不勉強で初めて知る。

気管支にまで微粉末が入ると、
スッとして、非常に気持ちがいい。
うーん。この解釈で合っているのか?

龍角散のノドスプレー 新ノドトフール 20ml【第3類医薬品】


ラードを乾燥肌に塗ってみる

以前の記事で、ヤケドや傷に使われる漢方の軟膏、
紫雲膏のことを取り上げた。
成分は紫根・当帰・ゴマ油・ミツロウ・豚脂。
薬は主薬の当帰と紫根で、
ゴマ油・ミツロウ・豚脂は皮膚に塗りつけるための基剤。
高温で溶けるゴマ油・ミツロウ・豚脂に
当帰と紫根のエキスを移したものと考えればよい。

さて、私は考えた。

ヤケドや傷に効くなら、乾燥肌はどうだ?

当帰や紫根は炎症を抑えたり、血流を良くするものだから、
この際省いておこう。

ゴマ油・ミツロウ・豚脂を乾燥肌に塗ればいいんじゃないか?
ミツロウは高いしごま油は臭いし流れ出しそうだ。
じゃあ、臭いはほとんどなくて常温で凝固している豚脂だけ、
乾燥している肌に塗ればどうなるか?

実はここ数年、冬場の手の乾燥に悩んでいる。
仕事柄、治療の時に消毒液を含ませた綿花を使うし、
たびたびお湯で手を洗う。
だから指の皮脂が流れてガサガサになってしまう。

皮膚はもともと強い方なので、
5年以上前はそんなこともなかったが、
40も超えた頃から冬場の指先荒れがひどくなってきた。
あと半月で46才、人生も半ばを過ぎると
老いを感じ始めるなぁ・・・
まあ、こんなボヤキは読者にはどうでもいいことか。

いままで市販のハンドクリームを何種類か使ってみたけど
めぼしい効果無し。
医療従事者向けの高いクリームもつかったけど、
あんまりキカンかった。

というこで、豚脂はどうだ?ラードだね。
近所のスーパーに行けば、
マヨネーズのチューブみたいなところに
200CCほど入って、150円強。
ビンボー人向けの実験にはちょうどいい値段だ。
効果なかったら、料理に使えばいい。
パッケージに「炒め物や焼きめしに使えば旨いよ」
と書いてあるからなぁ。

んで、人体実験してみた。
部位は指とかかと。
ここ1~2年、かかともえらくガサガサに。
軽石でこすってもきれいにならない・・・

ラードを少量指にとって、
ガサガサしているかかとにじっくり擦り込む。
あまってべたべたしているのはティッシュで拭き取る。
これを一日に何度かやる。
乾燥系のアトピー患者さんの保湿用に
ワセリンを塗るのと同じ要領。
実はこのやり方は、
ある皮膚科のドクターのアトピー治療も参考にしている。

3日くらいすると、ガサガサした感じがかなり減り、
カサカサくらいになった。

一週間たたったら、

おっ!いい感じぃ~
一ヶ月くらい続けてみて、また続報書いてみます。

【追伸】紫雲膏の基剤、ごま油・ミツロウ・ラードの中で
ラードの割合が極端に少ない。なぜなんだろ~


傷はぜったい消毒するな! 紫雲膏の巻(2)

前回の記事に友人二人から感想をもらいました。

一人は本格的に格闘技をやっている友人で、

・ボクサーはワセリン使いますね
・相撲取りは玉子の内側の薄皮を傷に貼る。
・モンゴルでは羊の脂を傷に刷り込むそうだ。

というものです。
ボクサーのワセリンは聞いたことがあります。
止血になるんかな?

相撲取りとモンゴルの話は空気に傷口を晒さない効果がありそうです。
おもしろいですね。

コメントもらったもうひとりの友人は、私と同世代の外科医です。

・昔、手術の後は毎日傷口をイソジンで消毒してガーゼ交換していた。
・最近は手術室で傷口に防水フィルムみたいなのを抜糸するまで貼っておく。一週間くらいは消毒も何もしない。
ということでした。 防水フィルムみたいなものというのは、ハイドロコロイド被覆剤でしょう。

一般的にはハイドロコロイド絆創膏として薬局などで買えます

有名なジョンソン・エンド・ジョンソンのバンドエイドシリーズにもあります。

ちなみに、『傷はぜったい消毒するな』の夏井先生のHPは新しい創傷治療です。
ためになりますんで、ぜひ覗いてください。


追記(2012/3/21):

夏井先生のサイトに「紫雲膏は傷・ヤケドに使っていい軟膏か」という記事が、半年ほど前に掲載されています。創傷治療・火傷治療に紫雲膏を使うのに対する批判記事です。ご自身で人体実験されていますので、こちらもぜひどうぞ。


傷はぜったい消毒するな! 紫雲膏の巻

今回は形成外科医の夏井睦先生の本『傷はぜったい消毒するな』という本を読んでいて思いついた裏ネタ。
マスコミでも評判になって、ご存じの方も多いかと思います。

本書の基本的主張は「簡単な傷やヤケドは、患部を消毒せずに水で洗って汚れを落とし、
外気に触れさせずに密閉しておけ」ということです。

なぜか・・・?

いわゆる消毒液は細胞を破壊する機能があります。
ばい菌の細胞を殺すんだから、あたりまえのことですよね。

ということは、傷口の細胞も破壊してしまうのでは?
ということです。

身体に傷が出来ると、それを修復しようと、細胞が増殖してきます。
しかし消毒すると、その細胞を破壊してしまいます。
そうすると、治りが悪くなる。

だから、傷を治すには消毒液を使わないようにすること。
ヨゴレは流水で流す。

傷の部分が乾くと細胞の増殖が抑えられるので、
密閉すること(患部を乾かさないように湿潤にして
おくので湿潤治療とも言います)。

というのを読んで、紫雲膏が思い浮かんだぁ!


紫雲膏というのは、江戸時代の漢方医、華岡青洲が発明した傷やヤケドを治す軟膏です。

傷やヤケドの場所に擦り込むか、厚く盛ってうえから絆創膏
を貼っておくと、結構効きます。


紫雲膏の成分は当帰・紫根・ごま油・蜜蝋燭・豚脂。

主薬は当帰で、効能は活血・補血など。
局所作用として抗ヒスタミン作用があり,軽度の毛細血管の透過性の亢進抑制作用があります。
腫れやむくみを抑えるような作用があるんですね~。

紫根は消炎・解熱・活血などの効能があります。


傷はぜったい消毒するな』を読むまでは、これが効果を出すための主たる薬と思っていたが・・・

残りの成分、ごま油・蜜蝋燭・豚脂に注目。
これって傷口密閉する役割があるんじゃぁ?

ということわぁ

スーパーでラード(豚脂ですね)を買ってきて、 傷口を覆い、上から絆創膏を貼っておいたらどうなるんじゃぁ!

ということで、こんど自分で試してみます!


追記(2012/3/21):

夏井先生のサイトに「紫雲膏は傷・ヤケドに使っていい軟膏か」という記事が、半年ほど前に掲載されています。創傷治療・火傷治療に紫雲膏を使うのに対する批判記事です。ご自身で人体実験されていますので、こちらもぜひどうぞ。